うつ病でも無理して働いてる人は多いでしょう。
しかし、うつ状態で無理に仕事を続けても遅かれ早かれ限界がきます。
健康状態が悪化して病院を受診したら、ドクターストップがかかったり、身体、精神的に限界をむかえることも珍しくありません。
なので、本当にうつで仕事を続けるのが苦しいのであれば、早いうちに退職を考えたほうがいいです。
しかし実際に退職するにしても、イマイチ辞め方がわかりませんよんね。
結論から申し上げると、うつ病で仕事を辞める場合はまずは診断書をもらったほうがいいです。
今回は、うつ病で退職する際の方法と注意点、その後の転職方法について紹介します。
目次
うつ病で退職する際は診断書をもらったほうがいい理由

先ほど述べたようにスムーズに退職するためには診断書をもらったほうがいいです。
また退職する際だけでなく、退職後も診断書があるのとないのとでは雲泥の差があります。
経験のない人からしたら、なぜうつ病で退職する際に診断書をもらったほうがいいのかわからないと思います。
退職時に診断書をもらったほうがいい理由は主に3つです。
一つずつ見てみましょう。
1. 診断書がないと退職させてもらえないケースがあるから
辞めたくても状況によってなかなか辞められないケースもあると思います。
例えば・・・
- うつ病で辞めたいと言っても辞めさせてもらえない場合
- うつ病が辛くて辞めたいけど上司に言い出すこと自体が苦痛の場合
などなど・・・
上記のような理由で退職しにくい場合、医師の診断書があればスムーズに退職まで進められます。
診断書という証拠があるのに辞めさせてもらえない場合は、診断書をもって労基署に相談に行く手段も取れますので覚えておきましょう。
2.自己都合退職でも失業手当が早く受給できる可能性があるから
うつ病になって自己都合退職をした場合、ハローワークからもらえる失業手当は、給付制限期間として3ヶ月間は受け取ることができません。
ただし「特定受給資格者」「特定理由資格者」に該当すれば給付制限なしで受け取ることができます。
さらに給付期間も長くなるため、退職後の生活がひとまず安定します。
「特定理由資格者」にはうつ病などの疾病も含まれるため、診断書提出によって認定される可能性があるのです。
3.退職後に傷病手当金を継続受給できる可能性があるから
うつ病などで仕事に就くことができない場合、会社の健康保険から「傷病手当金」がもらえます。
支給日から1年6ヶ月を上限として、退職前報酬の約2/3をもらえる制度ですが、実は条件を満たすことで退職後にも引き続きもらうことが可能です。
診断書は傷病手当金の申請や休職、退職時に求められる場合があります。
診断書をもらうために必要な3つのSTEP

診断書をもらうのはそう難しいものではありません。
診断書のもらい方を3つのステップに分けて解説します。
1.心療内科や精神科を探す
医師の診断書をもらうためには、まずは心療内科や精神科で受診する必要があります。
心療内科や精神科は評判を確認することも必要ですが、何より自身との相性が大事になるでしょう。
「何となく」でもいいので、合わないと思ったら別の医療機関を受診すればいいと気楽にとらえてください。
2. 受診する
受診では医師が丁寧に質問してくれますので、特別な準備は不要です。
自分でうつ病かどうかを判断できるものではありませんので、「とにかく受診してみよう。」と肩の力を抜きましょう。
受診自体が心理的負担となる場合は、あらかじめ自身の状態を紙に書いて説明しやすいようにするとスムーズに進められます。
質問に正直に答えるようにすれば診断書はちゃんともらえるため、不安に思い過ぎないようにしましょう。
3. 診断書の申請
医師の診断書は、受診すれば必ずもらえるわけではなく「診断書を書いてください。」と言うことでもらえるものです。
受診の際に遠慮せず申し出ましょう。
初診でもうつ病と判断されれば診断書はもらえますが、医師からは退職より休職を勧められることも多くなりますので、医師とよく相談してください。
尚、診断書をもらうにはお金もかかります。
医療機関ごとに異なりますが、2,000~5,000円が相場ですので、ケースに応じて本当に必要かどうかをあらかじめ確認してからもらうようにしましょう。
辞職を切り出す前に確認すべきこと

診断書をもらえれば後は退職するだけ・・・とはいきません。
まずは会社に辞職を切り出す前にいくつか確認すべき事項があります。
どれも重要なことなので、一つずつ確認しましょう。
まずは休職の検討を
うつ病退職後に再就職を目指す場合は、治療しながらの就職活動や、新しい環境に慣れるためのストレスが考えられます。
ブランク期間や退職理由がネックになって就職活動が難航する可能性もあるでしょう。
うつ病時にはまずは休職から検討しましょう。
傷病手当金をもらいながら生活でき、ゆっくり体を休める時間もできますし、状態が良くなれば慣れた職場環境で再度働くことも可能です。
傷病手当金の受給要件を満たすか、会社の就業規則上いつまで休職可能なのかを事務担当者に聞くなどして確認しましょう。
その上でどうしても退職を選ぶ必要があるなら退職に踏み切りましょう。
退職時の手続き時には要確認
うつ病になると、ひどい場合は会社から退職勧奨を受けることがあります。
退職勧奨は会社都合であるにもかかわらず、自己都合での退職届を書くよう求められたり、離職票の退職事由を「自己都合」とされたりといったことが起こり得ます。
自己都合扱いですと、失業手当を受け取るまでに期間が空いてしまい、非常に不利です。
会社都合であればすぐに受給が可能なので、労働者にとって有利になります。
会社のいいようにされないよう、退職時の手続きには気をつけましょう。
傷病手当金をもらう場合は出勤日に注意
退職後に傷病手当金を継続受給したい場合は、さまざまな要件があり、特に出勤日要件が重要です。
在籍中に傷病手当金を受給していても、退職日に出勤するとそれだけで継続受給ができなくなるなど厳しい要件があります。
あらかじめ受給要件についてしっかり確認しておきましょう。
スムーズに退職するために辞職の切り出し方に気を使おう

実際に仕事を辞めるとなったら、当然ながら会社に辞職の意を切り出す必要があります。
伝え方を間違えてしまうと最悪、会社を辞めるタイミングを失ってしまう可能性もあるので注意しましょう。
では、退職を切り出す際の注意点をあげていきます。
伝える相手を間違えないこと
これは大原則ですが、退職の意を伝える相手はまず直属の上司です。
先に同僚などに話す人が多いですが、噂が広がって上司の耳に入ることも珍しくありません。
噂になってからでは、上司の心象もよくありません。
同僚に話すのは最低でも直属の上司に伝えてからにしましょう。
上司の手が空いてる時に切り出す
切り出すタイミングについては難しいところですが、就業前や業務終了後が良と言われてます。
ただし、上司が仕事中だと「忙しい」といって取り合ってもらえない可能性がありますので、その辺も考慮しなくてはなりません。
そう考えると一番無難なのは上司の手が空いてるタイミングと言えます。
あらかじめ上司の1日の仕事の流れなどを把握して、タイミングのいい時に伝えましょう。
辞意はハッキリと示すべき
あまり周りくどい言い回しは避け、ハッキリと辞意を伝えましょう。
真剣に悩んだ末の決断だということが相手に伝わるように話すのがコツです。
普段より真剣なトーンで伝えるとより伝わりますので意識しておくといいでしょう。
会社の不平、不満を言うのは逆効果
よくやってしまいがちですが、辞職の意を伝える際に会社の不平、不満などを話すのは絶対に避けましょう。
なぜなら不平、不満な点を改善するという体で引き止められることが多いからです。
また、上司によっては反感を買ってしまってトラブルに繋がることも珍しくありません。
会社の不満を話すのは百害あって一利なしなので、避けましょう。
引きとめは絶対に断るべし
上司にとって「辞めたい」と言われるのはやはり堪えるものです。
なので急にやさしい態度になって甘い言葉で引き留めに来たりしますが、耳を貸してはいけません。
引き止める時に優しい態度するのは常套手段です。
あなたの優しさがあなたの健康状態を悪化させたのですから、断固して断りましょう。
退職届の提出方法にも気を配ろう

「退職願」ではなく「退職届」を出すべき
退職願は会社が受理するまでは取り下げることが出来ますが、退職届の場合は、会社に受理された時点で退職となります。
角が立たないようにするのであれば「退職願」を出すのが無難でしょう。
参照:今さら聞けない「退職願」の正しい書き方と「辞表」との違い。
提出するタイミングは余裕を持って
会社の規則で退社するには30日前に申告するように定めてい所も多いです。
穏便に退社するのならこちらに従っておいた方が無難とは言えます。
会社側も急に辞められても困りますし、仕事の引き継ぎや周辺の整理を行うことを考えると、2~3ヶ月前に伝えるのが理想です。
提出先を間違えないように
一般的には直属の上司となるかと思います。
ただ、その上司が原因(セクハラ、パワハラなど)で病気になったなど、直接上司に提出しにくいケースもあるでしょう。
その場合は例外的にそのまた上司や人事部に相談すると良いでしょう。
会社から受け取る書類を確認する

退職する際に受け取るべき書類がいくつかありますので、こちらも会社を去る前に確認しておきましょう。
受け取るべき書類は以下の書類です。
- 年金手帳、雇用保険被保険者証
入社の際に会社に“預け”るものです。種々の手続きに必要となりますので必ず返却してもらうようにしましょう。
- 健康保険被保険者資格喪失証明書
退職後に国民健康保険に加入する際に必要となります。
- 退職証明書
健康保険の家族の被扶養者になる時に必要となります。
- 離職票
再就職が決定していれば不要ですが、念のためにもらっておくと良いでしょう。
- 源泉徴収票
確定申告の際に必要となります。また再就職した際にも、会社に提出する必要があります。
- 厚生年金基金加入員証
加入していた人は受け取りましょう。
退職後に請求すると揉めることもあるので注意
ちゃんとした会社なら一式まとめて渡してくれると思いますが(離職票と源泉徴収票は後日郵送されることが多いです)筆者が以前勤めていた会社は幾つかが欠けていました。
その中でも一番面倒くさかったのが源泉徴収です。
これがないが為に次の会社で年末調整ができず、自分で確定申告しなきゃいけないハメになりました。
後になって請求したのですが、その際にとても不愉快な思いをしました。なので最初にきちんと確認しておいたほうがベストです。
退職後のベストな転職方法は?

続いて退職後の転職について。
理想を言えば退職する前に転職先を決めておくことがベストです。
しかし、うつ病で退職する場合は精神的に余裕がないことがほとんどなので、なかなか難しいところだと思います。
なので、最低でも辞める前に転職エージェントに相談はしたほうがいいでしょう。
転職エージェントに相談することで現在の自分のレベルで、どの程度の求人があるかも把握できるからです。
転職エージェントは転職のプロです。今のあなたにどんな求人があるかも的確に答えてくれます。
辞めても次の候補先があるとわかるだけでも気持ちの持ちようは全く変わってくるものです。
転職するにしても、転職エージェントに相談するにしても在職中に行っておいたほうが選択肢が多いです。
なるべく仕事を辞める前に転職エージェンントに相談しておきましょう。
仕事を辞めた後に転職エージェントに相談する際の注意点

退職前に転職相談をするのがベストではありますが、状況によっては難しい場合もあると思います。
特に重度のうつ病の場合、無理に活動するよりも心と体を休めるのが最優先になります。
そうなると必然的に転職活動は退職後に体調が回復してからということになるでしょう。
もちろん退職後に転職エージェントに相談してもいいですが、在職中の場合よりも不利になるのは否めません。
さらに退職後に相談する際は以下の点に気をつけたほうがいいです。
それは
転職エージェントにうつ病のことはなるべく話さないほうがいい
ということ。
意外かもしれませんが、転職エージェントにうつ病のことを話すのはけっこうリスクがあるんです。
企業の面接と同様で、うつ病で退職した人を敬遠する傾向にあります。
会社によっては転職エージェントの登録を断るケースもあるくらいですからね。
なので、転職エージェントに相談する際はタテマエでもいいので前向きな退職理由を伝えたほうが無難です。
うつ病退職者が利用すべき転職エージェントは?
うつ病でこれから退職する人、うつ病で退職した人が転職エージェントを利用する際は会社を厳選したほうがロスは少ないと思います。
前述したとおりうつ病経験者は敬遠される傾向にあるため、転職エージェントによっては登録、相談を拒否することもあります。
うつ病の方が転職エージェントを利用する際は相談、サポートを親身になって行ってくれる会社がベストです。
転職エージェントでサポートが親切なことで有名なのはワークポートが挙げられます。

ワークポートはWEB、IT系がメインであるイメージが強いのですが、最近ではそれ以外の分野も対応してます。
今では総合型の転職エージェントになっていますので、どの職種、業界でも利用できます。
ワークポートは独自のコンシェルジュ制度を設けてるため、担当するアドバイザーの質もかなり高めです。
よく大手の転職エージェントですと、担当者一人につき膨大な数の求職者の対応することも珍しくありません。
そのため大手だと一人一人に時間を割けられないケースも多いですが、ワークポートは中小規模のエージェントなので、一人一人しっかりサポートしてくれます。
うつ病経験者は普通の人と比べても転職で苦戦する場面は多くなると思います。
なので、転職エージェントを利用する際はワークポートのようなサポートが親切な会社を選択すべきです。
まとめ
まず言っておきたいのは、会社はあなたの面倒を最後まで見てくれはしないということです。
原則としてお互いの利益(労働⇔報酬)の関係だけで成り立っているということを忘れないで下さい。
もちろん、かけがえのない出会いとかもあるでしょうが、それとこれとは別問題です。
なによりも、まずはあなたの健康が一番大事です。まずはゆっくり静養して、英気を養ってから次のステップに進んで下さいね。
それでは。
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