転職サイトに登録すると、多数のスカウトオファーが届きます。
転職市場における自身の価値が高いような気がしてテンションが上がりますよね。
しかし、転職サイトのスカウトオファーはただの見せかけであるケースが多く、ブラック企業がよく利用してるのが実情です。
オファーの仕組みを知っておくことでブラック企業への応募を避けられますので、転職成功につながるでしょう。
今回は、転職サイトのスカウトオファーにブラック企業が多い理由と、本物のスカウトを見分ける方法を解説します。
目次
転職サイトのオファーのほとんどはDMである

登録しておいてスカウトメールがたくさん来ると嬉しいものですが、その内実はDMのようなものです。
実はスカウトメールのほとんどは、登録者の情報を見て送ってるわけではありません。
年齢、職歴など大まかな条件に当てはまる人に対して一斉にスカウトメールを送信しています。
スカウトと言っておきながら書類選考(1次選考)すら通らないケースが多いのはそのためです。
まともな企業であれば誰でもかんでもOKというわけではありませんので、それなりに吟味してスカウトメールを送ります。
しかし、これがブラック企業だとそうも言ってられません。
どうしても頭数が必要なので、狙い撃ちよりも大量に送る必要があるわけです。
残念ながら転職サイト経由のオファーメールの8割方は、この手の大量募集系のオファーなのが現実です。
「あなただからスカウトした」というわけではありませんので注意しましょう。
転職サイトのオファー機能がブラック企業の温床になってる理由

何故、転職サイトのスカウト機能がブラック企業の温床になってるのかについて。
企業側の事情がわかれば、ブラック企業がはびこってる理由がわかるかと思います。
1.慢性的に人手不足のため大量オファーをしているから
ブラック企業は離職率が高く慢性的な人手不足のため、常に求人をだしていますよね。
大量のオファーを送ることで、誰でもいいから引っかかってほしいと思っているため、やたらとスカウトオファーが多くなります。
簡単に言えば「数打てば当たる」作戦で、たまたま応募してくれる人がいたらラッキーくらいです。
とにかく大量に送らないとならないため、求職者の登録情報をしっかり見ることなく、ダイレクトメールのように送り続けます。
2.ブラック企業は人気がなく、求人を出しただけでは応募者が集まらないから
転職サイトにも優良企業は掲載されていますが、労働環境や条件が優れているため人気が集まります。
スカウトオファーを送らなくても、サイト内できらりと光るため、求職者が殺到するのです。
好条件の求人には質の高い人も応募するため、わざわざオファーしなくても希望に合った人材を確保できるでしょう。
給与や条件が低く労働者の立場を考えないブラック企業は、求人を掲載しても応募者が少ないため、自らスカウトオファーをするしかないのです。
ただ求人を出しただけでは人が集まらないという悲しい実情があるわけですね。
3.イメージの悪い企業が頭数揃えるために利用してる
だれでも一度は経験があると思うのですが、動産や投資の勧誘などの迷惑な営業電話をかけてくるような企業ってありますよね。
1日に電話を何件かけるかのノルマがあるなど、今さらテレアポメインの会社は大抵ブラック企業です。
あまりにも行きすぎた迷惑電話のせいで企業自体のイメージが悪化すると求人にも影響が出ます。
未だにテレアポメインにしてる企業の場合、頭数もそれなりに必要になります。
通常の求人では募集人数に満たない為、転職サイトのスカウトメールも活用してるケースが多く見受けられます。
本物のスカウトメールを見極めるために必要なこと

スカウトメールを送る企業にはブラック企業が多と話しましたが、もちろんきちんとした企業からの、本物のスカウトメールがくることもあります。
その見極め方について紹介していきます。
1.スカウトメールの種類を知る
転職サイトからのスカウトメールには大きく分けて「オープンオファー」と「プライベートオファー」の2種類があります。
①オープンオファー
最も多く飛んでくるのがこれです。「あなたに興味があるのでよかったら応募して下さい」「ただし書類選考はします」というものです。
つまり、これはマッチングを見極めてのオファーではなく、単に応募を喚起するためのメールだということができます。よっぽど興味がある職種でなければスルーしたほうがよいでしょう。
②プライベートオファー
企業側が実際に応募者の経歴等を確認した上で出されるオファー。オープンオファーに比べると1%あるかどうかという貴重なオファーです。
プライベートオファーに関しては、企業側が転職サイトに多額の費用を払っているので、オープンオファーと比べて本気度が違います。通常の場合、このスカウトメールが来た場合は、書類選考はパスしたと思ってよいでしょう。
「リクナビNEXT」なら、はっきりと違いがわかる
ちなみに転職サイトによってスカウトメールの呼称は異なるため「オープンオファー」と「プライベートオファー」と書かれてないケースも多いです。
リクナビNEXTの場合は、「オープンオファー」と「プライベートオファー」とはっきり書かれてるのでわかりやすいと思いますが、他の転職サイトはそうでないことがほとんど。
呼称が違っても、メール内容によってその切り分けは可能です。それについては以下の内容を参照して下さい。
2.求職者ならではの情報に触れているかどうかを見る
偽物のスカウトメールは、「それって誰にでもあてはまるのでは?」と言えるようなものばかりです。
メール自体がテンプレート化しており、求職者の経歴、資格など詳細の情報には一切触れていません。
一人一人の職歴をチェックしていないのが一目瞭然です。
本物のスカウトメールは、求職者の情報をしっかり読み込んだうえで興味をもったことが分かります。
自身が転職サイトに登録した情報に触れているかどうかが1つの見極めポイントとなるでしょう。
3.面接に言及しているか確認する
偽物のスカウトメールは、ダイレクトメールと同じように「こんな募集がありますよ。」と、募集の告知のみです。
本物のスカウトメールは、求職者をダイレクトに指名しているため、面接にも言及しています。
本気度が高いオファーは、面接の具体的なスケジュールまで教えてくれます。
面接に関して言及してるかどうかは、わかりやすい指標の一つと言えるでしょう。
4.応募のハードルが低くすぎないか確認する
特定の求職者に向けたスカウトオファーは、企業が求める人材条件にマッチしているからこそ送られてくるものです。
誰でも応募できるような応募条件のハードルが低い求人を、特定の求職者に送るでしょうか。
たとえば、
- 未経験者歓迎
- 学歴不問
- 無資格OK
のような文言が記載されているスカウトオファーは、一斉大量送信のタイプであると予想されます。
特定の求職者に魅了を感じた本物のスカウトオファーでは、敢えてこれらの文言を盛り込む必要性はないからです。
誰でも応募できような求人である場合、単なるDMだと思って間違いありません。
5.誘い文句に気を付ける
通常の求人広告と同様、スカウトメールでも以下のような謳い文句には気を付けましょう。
- 幹部候補募集 → 安い賃金でこき使われる恐れがあります
- 中途採用多数 → 離職率が高いということです
- 事業拡大につき云々 → 慢性的な人材不足の可能性があります
- 頑張った分だけ給料UP → 歩合制、ノルマがある可能性が高いです
- やる気のある方歓迎 → 精神論を謳う企業はワンマン社長が多いです
以上のような文言が入っている場合は、前項で説明した「オープンオファー」にあたり、ブラック企業の可能性があります。
求人内容はもちろんのこと、その企業についてもしっかり調べるなど、注意して確認する必要があります。
転職サイトでオファーを待つより、転職エージェントに相談するのがベスト

転職サイトでオファーを待つ方法は、転職を急いでいない方や、自分に興味を持ってくれた企業で働きたい方にはそれなりにメリットがあるように感じるでしょう。
しかし、ご紹介したとおり転職サイトのオファーはブラック企業が多いため、あまりおすすめできない方法でもあります。
ブラック企業に転職したくないなら、転職サイトではなく、転職エージェントの利用がベストですよ。
転職サイトと転職エージェントの主な違い
意外と知られていませんが、転職サイトと転職エージェントは明確に違いがあります。
それぞれの特徴や違いは下記にまとめましたので参考までにどうぞ。
転職サイトの特徴
- 応募からスケジュール調整まですべて自力で行う
- サイト内を検索し自分で求人を探す
- 企業情報の確認もすべて一人でおこなう
- スカウトオファー機能がついており企業から直接コンタクトがある
転職エージェントの特徴
- プロのキャリアコンサルタントが担当につく
- キャリアコンサルタントが求人探しと紹介をしてくれる
- 求職者からの人気が殺到する「非公開求人」が多数ある
- 書類添削や面接対策をおこなってくれるため内定確率が高い
- 給与交渉をしてくれるため募集時より給与が上がるケースがある
ざっとまとめると、こんな感じです。
一番大きな違いとしては1人で行うのが基本な転職サイトに対して、転職エージェントは担当のキャリアコンサルタントがサポートしてくれる点ですね。
転職サイトが悪いというわけではなく、求人をしっかりと見極める目が必要なため、求人の素人には難しい面があるということです。
転職サイトで1人で活動するより、プロのアドバイスや独自の情報網を利用してブラック企業を見分けられる転職エージェントの方が、メリットが大きいですよ。
特に、転職が初めての方や絶対に失敗したくない方は転職エージェントは絶対に利用すべきでしょう。
転職サイトから届く転職エージェントのオファーは無視してよし

少し余談になってしまいますが、転職サイトに登録すると求人企業だけでなく、転職エージェントからオファーが届くことがあります。
早い話が「一度ウチ(転職エージェント)にご相談に来られませんか?」という案内です。
結論から申し上げると転職サイト経由での転職エージェントからのオファーはスルーしましょう。
転職サイトからオファーを出してくる転職エージェントのほとんどはそれほど規模のない零細転職エージェントなのです。
転職サイトに登録されてる転職エージェントの数は数百にも及ぶそうです。
規模だけが全てではありませんが、零細の転職エージェントは集客のために転職サイトからオファーを出してるケースが多く、もはや完全にDMと化してます。
ブラック企業が行ってるオファーDMをバラ撒いてるのと、やってることは変わりません。
中には「WEBの経歴を見て連絡しました」とオファーしたにも関わらず、面談したら適当にあしらわれた対応をされた、という話もあります。
経歴をろくに見ずにオファーをしてるという、いい証拠ですね。
大手と違って零細の転職エージェントは日々集客を行わないと経営できないわけですから、どうしても数集めに走る傾向があります。
なので、転職サイト経由で届く転職エージェントからのオファーは無視して、大手の転職エージェントに直接登録することをオススメします。
まずは騙されたと思って大手の転職エージェントを利用してみよう

これから転職エージェントを利用するのであれば、まずは大手の転職エージェントから利用すべきです。
大手の転職エージェントを利用する大きなメリットは、やはり求人数にあります。
特に非公開求人と呼ばれる、表には出てこない魅力的な求人を多く扱ってる転職エージェントがオススメです。
非公開求人を多く扱ってる大手転職エージェントはリクルートエージェントです。

リクルートエージェントは名前の通り、リクルートグループが運営している最大手の転職エージェントです。
非公開求人の数は10万件に及びます。
また求人数だけでなく、大手ならではの培った転職ノウハウで、キャリアカウンセラーがサポートしてくれる点も大きなメリットです。
転職サイト同様、利用は全て無料です。相談やサポートに関しても料金が発生することはまずありません。
転職サイトとは違った、担当との二人三脚で転職活動を有利に進めてみてください。
まとめ
転職サイト経由で届くスカウトオファーは心躍るものですが、実際には本物のスカウトオファーはごく少数です。
大量のスカウトオファーにむやみに応募すると、離職率の高いブラック企業に引っかかってしまう可能性があるため注意が必要ですよ。
本物のスカウトオファーを見極める目をもち、転職エージェントの活用も視野に入れ、慎重な転職活動を心がけましょう。
転職成功率の高い転職エージェントランキング
![]() |
|
---|---|
![]() |
リクルートエージェントはその名の通り、リクルートグループが運営してる転職サイトです。業界最大手であり、求人数もトップクラスです。特に非公開求人の数は約10万にも及びます。非公開求人は公開求人よりも魅力的な求人も多いため、結果的に転職成功率も高くなります。アドバイザーの質が高いことでも有名であり、転職支援実績No1の肩書きはダテではありません。 |
![]() |
|
---|---|
![]() |
同じくリクルートグループが運営している20代若手向けの転職エージェント。正社員未経験験でも多数の転職成功者を輩出しています。書類選考は一切ないため、初めて転職する人でも内定を得やすい点も◎。また若手向けでは珍しく営業職以外の求人も多く揃っています。営業職から別の職種へ転職したい人にもうってつけの転職エージェントと言えるでしょう。 |
![]() |
|
---|---|
![]() |
年収交渉力に長けた転職エージェント。転職で年収UPを目標にサポートしているため、転職後の年収UP率は70%を超えています。それぞれ業界ごとに担当が就くので、業界に精通したキャリアカウンセラーがあなたを年収UPに導きます。今の年収に不満がある人は相談してみましょう。 |